***第334回CBI学会研究講演会のお知らせ***

「シミュレーションのための水分子の水素位置取得について」


開催趣旨:タンパク質の構造解析において、水素原子位置同定の問題は、タンパク質の機能や反応解明にとって重要であるだけでなくStructure Based Drug Designにおいても避けては通れない課題であることはだれもが認識する点である。しかし、実験的に水素原子位置をもとめる方法はX線解析では難しく、長い間シミュレーションによりその位置を求める以外、手段がなかった。特に水分子の水素の位置は、その多様性において真の水素原子位置をシミュレーションで決定することは難しく、可能性のある水素原子をすべて発生させることにより確からしい水素原子を使うことが通常手段となっている。このように水素原子の位置決定は多くのシミュレーション時間を要する作業であるが、水分子の役割の理解につながり、リガンド設計に利用する事ができる。本研究会では、2月、3月に『水分子』にフォーカスした研究会を開催する。今回は、唯一水素原子を直接決定できる手段である中性子結晶構造解析や量子化学およびデータベースを用いる方法により水素原子位置を決定する方法などを紹介し、将来の展望についても皆で議論したいと考えている。次回は、水分子にキーワードにソリューションの理論・応用・可能性などを議論する研究会を予定している。


日時 2013年2月15日(金)13:15-18:00
場所 東京大学山上会館大会議室(東京都文京区本郷7-3-1)
http://www.sanjo.nc.u-tokyo.ac.jp/
世話人 上村みどり(帝人ファーマ)、中嶋久士(興和)、松本俊二(富士通)、
砂田真志(田辺三菱製薬)

プログラム

1.13:15-13:20 開催の挨拶

2.13:20-14:20 
「水素・プロトン・水和水の構造生物化学」
新村信雄(茨城大学 フロンティア応用原子科学研究センター)

3.14:20-15:20 
「量子化学計算による水素原子位置の決定と水素結合の評価」
福澤 薫 (みずほ情報総研株式会社)

<休憩>

4.15:40-16:40 
「経験的水和分布関数の構築と水和構造予測への応用」
中迫雅由(慶應義塾大学理工学部物理学科)

5.16:40-17:40 
「分子動力学計算を併用した水和物結晶にみられる水和水の揺らぎと構造転移へのアプローチ」
菅原洋子(北里大学理学部物理学科)

6. 17:40-18:00 まとめと総合討論


講演会参加費
(種別) (料金)
法人賛助会員 無料
一般 個人会員 無料
非会員(一般) \10,000
学生 学生会員 無料
非会員(学生) \1,000
参加申込み
終了しました
お問い合わせ
◆情報計算化学生物学会(CBI学会)事務局
  
   TEL:045-924-5654 FAX:045-924-5684